ベトナム人エンジニアの採用ガイド

日本国内で生活するベトナム人の数は急増しており、日本人にとっても身近な存在となりつつあります。しかし彼らはエンジニアとして、どの程度の可能性を秘めているのでしょうか?リサーチしてみました。

【地理・文化・政治・宗教観】ベトナムってどんな国?

東南アジアに位置するベトナムは、波乱万丈の歴史を積み重ねてきました。古くから隣国・中国の脅威に曝され、19世紀にはその後90年近くの長きに渡って続く、フランスの植民地支配がはじまります。さらに第二次世界大戦後には、大国・アメリカを敵に回したベトナム戦争が勃発。終戦後も南北間で激しい内戦が繰り広げられました。

こうした歴史を経て1976年に誕生した『ベトナム社会主義共和国』は、名称通り共産主義国家。国内には「SNS上などで国家を批判した内容を投稿するだけでも、罪に問われる」という、厳しいルールが存在しています。

しかし1986年に提唱された『ドイモイ政策』により、国民の財産所有や外国企業の参入が認められるようになりました。近年のベトナムは中国同様、経済面では限りなく資本主義に近づいていると言えます

ベトナムの国土は縦長の形状をしており、北にハノイ、南にホーチミンという大都市がそれぞれ存在しています。またその中間にはビーチリゾートを楽しめるダナンという街があり、外国人観光客から人気です。

なおベトナムは日本と同様、宗教色は強くなく特定の宗教を信仰する人はあまり多くありません。

【国民性】ベトナム人エンジニアの特徴は?

ベトナム人は勤勉かつまじめな性格で、向上心の高い人が多いと言われます。気候が温和な南部・ホーチミン出身の人の中には、温和で親切な性格の人も多い様子。またベトナム戦争において、大国・アメリカに容易に屈さなかったという歴史を見てもわかるように、芯の強さでは他の国民にひけを取りません。こういった背景のもと、与えられた仕事をこなすことは技術的にも、能率的にも優れているのですが、自ら仕事を組み立てたり、計画を立てたりして前へ進むという能力にやや欠ける面があります。

とは言えベトナム戦争、そして南北の内戦がベトナムに残した爪痕は非常に大きく、当時の世代人口(現在の50代以上)が極端に少ないという、痛ましい特徴もあります。逆に考えれば『若い世代の発言力や責任感が強い社会』とも言えますので、ベトナム人の若年層には、エンジニアとしてのエネルギッシュな活躍が期待できるかもしれません。

また、これまでに日本をはじめとする外国企業が、オフショア開発の拠点としてベトナムを活用してきた歴史があります。このため現地には、エンジニア職の経験が豊富な人材が、多数存在しています。特に近年のベトナムでは、AIの開発に力を入れる企業が増加しているようです。

【新卒・転職】ベトナム人エンジニアの就活・採用事情

ベトナムでIT企業に勤務する人は『エリート』と考えられています。ハノイ工科大学など、国内でトップクラスの大学を卒業している人材が多く、平均的なベトナム人の収入を、大きく上回る額を手にすることが可能な職業です。

とは言え、現在でもベトナムは『オフショアの拠点』ですから、具体的な収入は月額10万円程度。発注元である外国企業本体に勤めるエンジニアに比べれば、かなり低い金額と言えます。それでもベトナムの物価水準から相対的に考えると、高収入を得ているということになってきます。

日本での就労率も高い中国人や韓国人のエンジニアと違い、ベトナム人の転職願望は、それほど強くありません。中国や韓国のように、国内にIT系の大企業が存在していないため「優良企業を渡り歩くことで、キャリアアップする」という意識が、まだまだ希薄なのでしょう。

こうした現地待遇を考えると「日本でエンジニアとして働く」という選択肢は、ベトナム人にとって間違いなく魅力的なはずです。

ベトナム人を採用する際は、まず彼らに『日本で働く際の金銭的なメリット』を充分に理解してもらう必要がありそうです。

また、日本での就職を目指している人材も多いので、エンジニアスキルよりも日本語能力に秀でているエンジニアが比較的多くいるのも事実です。「エンジニアとして採用するメリットはあるか」ということと、エンジニア技術をきちんと見抜いていくことも重要です。

【仕事観】ベトナム人エンジニアが就職先を選ぶ際に重視するポイント

ベトナム人は他の外国人とは異なり、企業の規模や知名度はあまり重視していません。それよりも人間らしく、ストレスの少ない状態で就労にあたれるかどうかを見極めようとしながら、応募を検討すると言えそうです。

彼らにとって「職場での人間関係が良好であるかどうか」は重要で、ビジネスライクに割り切った関係より、家族のような付き合いを好むという傾向があります。このため、本当に優秀でスキルの高い人材が、規模は小さくても家庭的で働きやすい日本の中小企業で就労している例も、実際にあるようです。逆にいくら大企業でも「厳しい職場環境で、パワハラも横行している」などのネガティヴな評判が高ければ、応募には消極的となるでしょう。

またベトナム人は、家族や友人と過ごすプライベートタイムを大切にします。このため、理不尽な残業が多い企業などに就労してしまった場合は、早期離職の可能性が高まってしまうかもしれません。もちろん年末年始などの行事がある際には、帰国して家族との交流を深めたいと考えるはず。「彼らは長期休暇が取れるかどうか、シビアにチェックしている」と考えておきましょう。

【どうやって出会う?】ベトナム人エンジニアを採用する方法は?

1.人材派遣会社の利用

中国人などに比べ、ベトナム人の人材を扱うのに慣れている派遣会社はまだ多くありません。しかし近年は、日本国内のベトナム人労働者数が急増しています。中にはベトナム人スタッフを雇用し、ベトナム人材の派遣に力を入れているという会社もあります。ミスマッチを防ぐためには、専門性の高い会社を選ぶようにして下さい。

2.現地採用

ベトナム人エンジニアの最も優秀な人材は、ベトナム国内にある外資系企業で就労しています。即戦力が欲しいという場合は、彼らを獲得するのが早道。「信頼に値する転職話」として耳を傾けてもらうためには、まず現地関係者とコネクションを築いていくことが急務になります。

またベトナムではFacebookなどのSNSが人気なので、上手に活用する方法を模索していくと良いかもしれません。

3.日本語学校と提携する

GDPが上昇を続けている近年のベトナムですが、経済の水準はまだ高いとは言えません。そのため、外国で働きたいと考える若年層は数多くいます。こうした若者たちに、まず日本語を習得させたうえで、就職を斡旋する日本語学校は国内に複数存在しており、常時数十名の留学生を抱えています。こうした教育機関と信頼関係を築き、卒業生の獲得を目指すという方法も、一案です。

【注意点】ベトナム人エンジニアを採用する際に意識すること

ベトナム人を雇用する際に注意したいのは、彼らが「人付き合いを大切にする」民族であるということです。ひとりではなく、複数のベトナム人を採用した場合、「同国人同士の結束が強すぎて、日本人社員との間に交流が生まれにくい」という事態が起きやすいので、きちんと管理することが大切です。

またベトナムでは国土を縦断する長距離鉄道以外の電車が存在しておらず、主な移動手段はバイクや車、バスなどになります。バスには時刻表すら無いため、ベトナム人の時間感覚は比較的ルーズ。「日本で就業する際は、時間をきちんと守らなければならない」と教育しなくてはなりません。逆にベトナム人は「口約束よりも契約書を重視する」習慣がありますので、日本人がベトナム人と接する際は『しっかりとした契約書類を用意する慎重さ』が求められます。

なおベトナムは、中国や韓国などとは異なり、アジアの中でも比較的国力が弱い、という側面があります。既存スタッフの間に「ベトナム人を軽視する」という態度が生まれないよう、採用前にきちんと意識の統率を図っておきましょう。

ベトナム人エンジニアの採用まとめ

今後のさらなる発展が期待できるベトナムですが、現時点ではまだ国力の弱さが仇となり、エンジニアの活躍が阻まれているという現状があります。

しかしオフショアの拠点として、着実な実績を積み上げているのは確か。しっかりとした教育を修めている人材も多いため、10年後にはベトナム人エンジニアの価値がもっと高まっている可能性も大いにあります。採用の有力候補として、ベトナム人に注目しておいて、損はないでしょう。

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