我が社の外国人エンジニア採用事情「Zenkenシステムソリューション事業部」
Zenkenでの外国人採用についてインタビュー
外国人採用を積極的に始めたきっかけは?
システムソリューション事業部・樋口主任
まず第一のきっかけは、外国人と一緒に働いてみて、それまで抱いていた外国人に対するイメージが変わったことですかね。以前、中国人のエンジニアを中途で採用したのですが、非常に優秀で仕事に対する姿勢も真面目で。自分の中で、外国人と一緒に働くことの不安というか、アレルギーがどんどん薄れていきました。
ちょうどそのタイミングでベトナムオフショアの営業を受け、興味を持ちました。エンジニアが不足する今後の状況を打破するためにベトナムへ視察に行ったのが、第二のきっかけですね。
外国人採用をする前に抱えていた不安や、外国人採用に対してどのように思っていましたか?
基本的には、外国人とは相互理解が得られないのではないか、と考えていました。
でも、中国人エンジニアと仕事をしたことで、中国人に関してはその考えが薄れていきましたね。
ベトナム人に関しては、後進的で暗いイメージもありましたね。でも、実際に視察でベトナム人と触れ合うことで、文化の違いや人柄は気にならなくなりました。むしろ勤勉な人柄に共感を強くしましたね。
ただ、クオリティの維持や仕事の正確性が維持できるか、という点では少し不安でした。 インド人に対しては、押しが強いというイメージがあったので、日本の社会で調和できるか、 文化の違いによって、相互理解ができないのではないか、という不安がありました
海外の大学で採用活動をされたそうですが、各国で違い等はありましたか?
インド
基本的な力が極めて高い学生が多い印象を受けました。
IT全般に必要な知識、データ解析に必要な数学のような基礎学問などをしっかり勉強しています。 しかしその反面、実践能力はあまり高くはなかったように感じました。インドの大学は、実際のプログラマー業務に必要な知識や技術は、就業してから取得する方針のようですね。 実践の場で知識や技術を身につけるために、こちらでサポートをする必要がありそうでした。
懸念していた自己主張の強さはなく、素直で素材型の学生が多数存在していましたね。
ベトナム
基本学力は、大学によってレベルの差が大きく変わる印象でした。
しかし、ベトナムの大学生は、最終学年の中盤から企業にインターンシップに入り、3ヶ月以上の経験を積むのが基本になっています(※)。 そのため、大学を卒業してすぐに即戦力になる可能性が高いです。
大学のカリキュラムも基礎知識より、実際にプログラムを作ることを重視しているように感じました。
※3ヶ月または2ヶ月のインターンシップは、大学の卒業必須単位
採用活動から入社までの実際の流れは?
インド
まずはダイバーシティ事業部の面接イベントに同行して、そこで試験を行いました。そして試験の結果に基づき、1次セレクトをしました。 その後、セレクトされた学生と面接を行い、その中から内定者を確定し、内定を通知。
大学卒業のタイミングでビザ申請をして、卒業後2ヶ月程度で来日・入社になります。
ベトナム
複数の企業が集まるジョブフェアへの参加や単独でのセミナーを開催します。
各イベントで希望者を募り、面接を行ってからインターンシップの契約をします。インターンシップ終了後は、ほとんどの場合そのまま入社となります。
採用した外国人エンジニアは現在どのような仕事で活躍していますか?
インド
現状は1年目(2019年10月時点)のため、開発ではなくプログラムの保守や改造の作業がメインですね。インド人は基礎学力が高く素材型の人材が多いため、まずは実践経験を積んでもらうことに重きを置いています。
そして、1~2年後には戦力として育ち、いいプログラムを書いてもらうことを目指しています。 また、ディープラーニングやマイニングなどのデータ解析や分析のかかる分野でも活躍してもらいたいですね。
まだ即戦力にはなっていませんが、土台がしっかりしているので、今後の成長に期待しています。
ベトナム
すでに3年ほど経験がある(2019年10月時点)ため、上流からコーディングまでのあらゆるプロセスを担当してもらっています。C#、.NET、.NET Core、PHP、Python等幅広い言語を使用可能。 基本的には、数名ずつに分かれて開発や保守を行っています。
実際にコーディングを行うことをもあり、サーバー関連以外はフルスタックの活躍をしていますね。
チーム内での変化や、直面した問題等はありますか?
インド
コミュニケーションが一番の問題ですね。
基本、コミュニケーションは英語で行っているのですが、部署のメンバー全員に英語力があるわけではないので…。英語ができるメンバーとのコミュニケーションに偏ってしまっている部分はありますね。
しかし、まだまだこれからなので、少しずつ問題をクリアさせていきたいです。
ベトナム
想像以上にメリットが大きく、現状ではあまり問題等は出てきていません。
まず、コミュニケーションは日本語。日本語力があり、思っていたよりもしっかりしています。能力も高く、社内での評価も上々ですね。安心して仕事が任せられます。
外国人エンジニアと一緒に働くにあたり、心がけていることはありますか?
仕様を「より具体的に・明確に伝える」ことを心がけています。
「なぜこの機能が必要なのか」を具体的かつ丁寧に説明するようにしています。この点をきちんと理解してもらわないで作業をしてもらった場合、勝手に機能が変わっている…なんてことにもなりかねませんからね。
納期に関しても、日本人以上に明確に伝えることを心がけていますね。
「プロセスはどうでもいいからできればいいでしょ」の風潮も強いため、こまめに進捗確認を行うことも重要です。
困難だったこと・それをどのように乗り越えたかを教えてください
やはり、言葉や文化の違いは大きかったです。
文化の違いに関しては、一緒に食べられるものを確認したり、積極的に食事に行く等で乗り越えていきました。
言葉は、双方で勉強や歩み寄りが必要なため、完全に乗り越えるにはまだ少し時間がかかりそうですね。
外国人雇用経験を活かした「ダイバーシティ事業部の定着サポート」
Zenkenではダイバーシティ事業部が開催する新卒採用にて、自社のシステム開発部でも外国人の雇用を行っています。 実際に企業に属した際に浮き彫りとなる課題や受け入れ部署から上がる声をもとに 定着サポート面におけるサービス向上へと努めています。