海外にいる外国人エンジニアを採用する場合のフローとは?

海外在住の外国人エンジニア人材をそもそもどうやって探せばいいのか。その面接は?選考は?そして、いい人材にうまく出会えたとして、その人材に日本へ渡航してもらって、日本の会社で仕事をしてもらうためにどのような手続きが必要なのか。その流れや知っておくべきポイントをまとめました。ぜひともご参照ください。

海外に住む外国人エンジニアの採用方法

外国人採用を始めるための第一歩は、当然、まずエンジニア人材を見つけること。つまり人材に対してどうやって募集をかけて母集団を形成するか、ということですね。海外にいる人材へ向けて募集をかけるには以下のような方法があります。

1.人材紹介会社との提携

海外に住む外国人を採用するためには、海外のネットワークに強い人材紹介会社に依頼して進めることが有効な方法です。外国籍の人材に強い紹介会社と一言でいっても、その中には、製造業の人材に強い会社や、サービス業・小売業を志向する人材を多く抱える会社など、扱う人材のカテゴリーがそれぞれ異なる場合が少なくないので、IT分野や機械分野など求めるエンジニア人材に強い紹介会社を選んで相談をすることが必要です。

そうした会社では、外国人エンジニア人材たちが働き場所として求める職場環境や企業のニーズをよく理解し、顧客である日本企業が本当に求める人材を紹介してくれるため、とても効率よく採用活動を進めることができます。

その採用で必要となるコストは、採用する外国人エンジニアの年収の30%~100%程度となっているようです。また、採用した人材がうまく定着せず、万一早期に退職してしまった際の返金規定というものもあり、たとえば1ヶ月以内での退職の場合は80%3ヶ月以内での退職の場合は50%返金、などという取り決めがある場合もあります。

採用が決まった外国籍エンジニア人材を日本へ招へいする際に必要となる、在留資格申請や査証などの手続きについて詳しくアドバイスしてくれる会社も少なくありません。但し、そうしたサービスには、別途追加の経費が設定されている場合もあるので、そうしたこともしっかりと確認して、提携する人材会社を選ぶべきでしょう。

2.外国人材マッチングプラットフォームを活用

近年は、「外国人材を採用したい日本企業」と「日本の企業に就職/転職したい外国人求職者」をマッチングさせるオンラインプラットフォームも増えてきています。人材紹介会社のようにエージェントが仲介するのでなく、双方がWEB上に自分たちの求人/求職情報を登録して、目に留まった相手にコンタクトができるようになっているものです

求職者が登録するプロフィールや職歴情報、および、企業が登録する求人企業がただ掲載されているだけでなく、条件がマッチするものが自動的にフィルタリングされたり、スカウトメールが出せるような機能を備えたプラットフォームもあります。

自社の求人情報が、多くの外国人材の目に留まるようにするためには、外国人が読みやすい英語で情報を掲載するプラットフォームが有効ですし、「Yaaay」や「Daijob.com」は、そのなかでも比較的よく知られているプラットフォームです。

こうしたマッチングプラットフォームのいくつかは、人材の側は無料で登録ができ、求人を行う企業の側が料金を支払う仕組みとなっています。ただ、その料金も、企業が求人情報を掲載する時点でお金が必要になる場合があったり、情報掲載自体は無料で行え、マッチングが成立した時点(=人材が採用に至った時点)で成功報酬的に料金を支払うサイトもあります。どのようなプラットフォームが、どのような料金体系になっているかは事前によく検討すべきでしょう。

3.世界共通のSNSで募集

国境に関係なく世界中で利用されているSNSで候補者を見つけ、DM機能などで直接コンタクトを取る採用手法も、近年一般化してきています。LinkedInFacebookX(Twitter)などのSNSで自社のアカウントを設定し、企業としてのプロフィールや業務内容なども明確に公開したうえで、自社が求める業務スキルやプロフィールを持つユーザーを見つけて、ダイレクトに交流していくという手法です。

なかでもLinkedInは、ビジネス志向のSNSとして活用され、そのプロフィール画面に学歴・職歴・スキルなどを、まるで履歴書のように明記しているユーザーも少なくありません。そうしたユーザーの多くは、転職を目的としてあえてそうした自身のプロフィールを公開し、企業側から連絡が届くことを期待していたりします。その中には、エンジニア職として転職や就職するためにLinkedInを利用している人もたくさんいます。
なにしろ、LinkedInは全世界200以上の国と地域で9.3億人以上のユーザー(2023年時点)を抱える、まさに地球規模サービス。人材の母数は膨大です。
それに加えて、FacebookやXも併せて活用していくことで、外国人ITエンジニアとの接触機会は格段に広げていける可能性があると言ってよいでしょう。

4.現地での就職説明イベントに出展

世界各国で就職フェア、キャリアフェア…などと呼ばれるような就職イベントが開催されています。いずれも現地の学生と日本企業の接点を生み出すために行われているもので、イベント会社や、あるいはJETRO(独立行政法人 日本貿易振興機構)、JICA(独立行政法人 国際協力機構)といった団体が主催となって実施されています。日本国内で毎年就活シーズンに行われる「就職説明会」の、まさにあれの海外版ですね。
WEBで検索するだけで、ベトナムで開催されるもの、韓国で開催されるもの、ミャンマーで開催されるもの、インドで開催されるもの…など世界各国で実施されていて、「参加企業募集中!」という表記が示されています。こうしたイベントへ参加を申込んで出展することで、多くの外国人材に出会うことができます。

また、中には現地の大学に出向いて、そこに在籍する学生と直接コンタクトがとれるようなイベントも開催されています。こちらは、その大学との提携で実施されるもので、当然のように新卒採用を対象としたイベントとなります。

いずれのイベントでも、一回の出展で多数の人材へアプローチできるので、求人媒体に掲載して行う募集や人材紹介会社からの紹介を待つよりも効率的な手法と言うこともできるかもしれません。

5.リファラル採用を導入

外国人エンジニアを、すでに自社内で働いている従業員や、既知の友人などからの紹介で採用するリファラル採用。これも、現代のグローバル化されたビジネス環境では、企業にとって重要な人材戦略のひとつとなっています。この手法はすでに外国人社員がいる企業や海外とのつながりが豊富な企業には比較的取り組みやすい方法と言うことができるでしょう。そうした企業は自社の国際的な人脈を活かし、優秀な外国人エンジニアを採用する機会を増やすことができます。

リファラル採用の最大のメリットは、人材の信頼性と質の向上が期待できる点です。すでに信頼できる存在である既存の社員からの推薦で採用候補者が見つけられるため、採用側は、より信頼性の高い候補者を見極めることができます。
また、リファラル採用は人材の精査ができるという意味でも効率的な採用手法です。推薦者が候補者の能力や適合性について直接的な情報を提供してくれるため、採用プロセスがスムーズに進むことが期待できるからです。

一方、リファラル採用にはいくつかのデメリットもあります。たとえば、推薦者と候補者との間に深すぎる親交関係などがある場合、客観性が損なわれる可能性があります。つまり、採用プロセスが公平でなくなり、真に優れた候補者ではなく、単にコネクションがある人材ばかりが選択肢となる可能性がでてくるわけです。
また、狭い人脈に頼りすぎたリファラル採用では、多様性や新しい視点を欠いたチームが形成される、という懸念も出てきます。

外国人エンジニアをリファラル採用手法は、そのメリットとデメリットを理解した上で、慎重に適用すべきでしょう。公平性と多様性を確保するための配慮も必要です。注意深くプロセスを進めることで、優れた外国人エンジニアの獲得と、持続可能なビジネス成果をあげる組織作りが行えると考えられます。

外国人エンジニアの面談時に確認するべきポイント

海外から外国人を呼び寄せて採用する場合「何らかの方法で募集を行い、条件に適う人材を選考で絞り込む」という手順を踏みます。募集を行う方法については、上記の「海外に住む外国人エンジニアの採用方法」という項目でいくつかの選択肢をご説明させていただきました。
選考過程では、現地での対面面談や、ウェブ経由でのオンライン面談を行うことにもなりますが、その際に確認をしておくべきポイントを以下にまとめました。入社をした後に「不適任な人物を採用してしまった」…つまりミスマッチを出してしまった!という結果を招かぬよう、どうぞご参照ください。

  • なぜ日本で働きたいのか?
  • 単に「日本が好きだから」という漠然とした理由では、その人の職業や生活上の動機が明確にならず、長期的な就労に繋がるかどうか判断するうえで、不十分です。具体的な理由や動機を把握することは、採用後の定着率や生産性にも直結することですし、本人が日本の労働文化やビジネス環境に適応できるかどうかの判断材料としても重要です。
    さらには、本人が日本で望むキャリアパスや、会社組織への貢献意欲などを把握するためにも、日本へ移り住んで、日本で仕事をすることについての、本人の本質的な動機を聞き出しておくことが大事です。

  • 日本の慣習に馴染む努力ができそうか?
  • 外国人材にとって、日本での就労はそれ自体が大きなストレスに繋がることもあり得ます。たとえば、日本の労働環境やビジネス文化は世界的に見ても独特な特徴をもつ部分があり、それが外国人材にとって適応が難しいと感じる場合などです。日本企業にまだ残るタテ型組織における階層性や、集団主義的な企業文化などもその“独特な特徴”の一例です。「日本のビジネス社会では時間を厳密に守ることが重視される」といったことも、外国人材から見ると、慣れるのに苦労する部分かもしれません。

    企業側もそれらの日本ローカルな企業文化の改善を図るべきところはありますが、採用候補者となっている外国人材にも、日本にそうした文化があることを認識し、ある範囲においてそれに適応する意志や能力を持っているかどうかを、面接時に確認しておいた方がよいと思われます。

    また、日本では、他の国々とは異なるレベルでの長時間労働や定型的な業務への従事が求められることもあり、採用候補者がそうして点にも(ある範囲内での)適応性を持つかどうかの確認もしておいてよいかもしれません。

    企業内での業務に関わる事のみならず、日本での生活では、日本ならではの文化や伝統に根付く部分もあり、採用候補者がそういうオフタイムでの文化ギャップもどうとらえているのか、確認しておくとさらによいでしょう。
    結局のところ、外国人エンジニアの採用は単なる技術スキル面だけでなく、日本で暮らし、日本で働くこと全般についての、文化や慣習への適応能力も含めた総合的な視点が求められるということになります。面接時には、こうした点を、無理のない、プライバシー侵害にならない範囲で確認することが大事です。

  • 従事する予定の職務に当てはまるスキル、または相応の勉強をしてきたか
  • 外国人エンジニアを面接する際、彼らの経歴や学校で専攻してきた分野が、入社後の職務と一致しているかどうかを確認しておくことは、とくに重要なことです。実際の就労時に本人が職場で活躍できる十分なスキルを持っているかどうかを確認するという意味合いもさることながら、それ以前に、この確認に不備があると、就労のために日本へ入国することができなくなる可能性もあるからです。

    人材の経歴・専攻が職務内容と一致していないと、その人物が日本で就労するための「在留資格」(通称「就労ビザ」と呼ばれるもの) が認定されないからです。在留資格が認定されないと、日本へ入国するための査証(ビザ)も交付されません。つまり、社員として採用することが事実上不可能となってしまうわけです。

    したがって、面接で (選考書類での記載だけで十分とはせずに) 候補者がこれからの仕事に見合うスキルを持っているか、またはそれに相応の勉強をしてきたかを確認することは不可欠です。学歴や職歴はもちろん、携わってきた業務の具体内容や学んできた専門分野について細かく質問をしてみましょう。

  • 取得する在留資格に適格な学校を卒業しているか
  • 外国人エンジニアの候補者が在留資格取得に適した学校を卒業しているかどうかも、重要な確認点です。この点をしっかりと確認しておくことで、在留資格認定申請の手続きを行う段階で認定されないといったリスクを回避することができます。

    具体的には、就業予定のエンジニア業務に近い分野を専攻する大学を卒業しているかどうか、という確認です。候補者が大卒以上の場合は比較的緩やかに見られることもありますが、専門学校卒業の場合は特に厳しく関連性が審査されます。したがって、候補者が在留資格を取得するためには、関連性の高い学校(エンジニアの場合は、業務内容に近い分野を専攻した「四年制大学」であることが理想的)を卒業していることが必要不可欠だと考えてよいでしょう。現実的には理系の四年制大学以外を卒業した人材が、エンジニアとして日本での在留資格を得られることは、ほとんど無い、というのが実情です。

    これらは面接以前の、書類選考でも確認できることではありますが、学歴詐称や何かの勘違いがないこと、さらには実際の専攻分野や職歴などの詳細についても改めて確認しておくくらい慎重であってもよいと思います。

また同じ主旨から、面談の前に履歴書や職務経歴書の最終チェックを怠らない注意深さも必要です。彼らが外国で築いたキャリアに関しては、日本で詳細を確認することが難しい場合が多く、100%信頼に値するとは言い切れません。もし疑問点などがある場合、曖昧にせずひとつひとつ確認し、説明を求めるようにしましょう。

海外に住む外国人エンジニアを採用した場合に必要な入国手続き

国外からエンジニア人材を採用する際には、日本への渡航や国内での就労に関して必要な手続きを行い、段階を踏んでいく必要があります。優秀な人材と出会うことができ、人材も日本の会社への入社を決意してくれて、雇用について契約内容への合意と内定承諾が得られたら、以下のような手順で入国に必要な手続きを進めていきましょう。

1.雇用契約の締結

外国人が日本へ来て “報酬が発生する仕事” をするためには、次項で説明する「在留資格」が必須となります。但し、この資格を申請して取得するためには、その人材が日本の企業と雇用契約を結んでいることがなによりの前提となります。在留資格の申請の第一段階として、まず、本人と契約を交わして「雇用契約書」を作成しましょう。

2.在留資格の取得/在留資格認定証明書(COE)の交付申請

在留資格とは、外国人が日本に在留して生活や仕事などの“活動”をするために必要な「入管法で定められた法的身分」です。この資格は、通称として“就労ビザ”と呼ばれる場合もありますが、次項で説明する「渡航に必要なビザ(査証)」と混同しないようにしてください。 出入国在留管理庁で認められた在留資格を持たない外国人は、日本へ入国する手続き自体がまったくできないこととなります。

そもそも「在留資格」というのは、仕事をするために日本へやってくる人だけのものではありません。仕事をするか否かを問わず、日本に入国するすべての外国人が必ず取得することを求められるものです。たとえば、日本人と結婚した外国人には[日本人の配偶者等]という在留資格が与えられますし、海外から日本の学校へ留学する学生には[留学]という在留資格を取得する必要があります。
出入国在留管理庁のサイトでは、全29種類ある在留資格の一覧表が公開されていますが、外国人材がエンジニアとして来日して、日本の会社で働くためには、このなかの[技術・人文知識・国際業務]という在留資格を取得することになります(※)。

※外国籍のエンジニア人材が日本で就労するには、このほかにも[高度専門職][特定活動][企業内転勤][永住者][日本人の配偶者等]…といった在留資格でも可能ですが、当欄では、エンジニア採用で一般的な[技術・人文知識・国際業務]についてご説明しています。

そして、その資格を取得した人物に交付される“認定証明書”が「在留資格認定証明書」(COE;Certificate of Eligibility)です。必要な在留資格を取得して、在留資格認定証明書を交付してもらうためには、出入国在留管理庁へ「在留資格認定証明書交付申請書」と、その他の必要書類を提出して手続きを行うことが必要です。

在留資格の申請手続きをする上で、まず留意しなくてはならないのは、雇用する外国人自身の“資質や活動経験” と “実際に就労して日本の会社の中で行う業務の内容” が適合していなくてはならない、という点です。「ほんとうにその仕事をする相応しい適性を持っている人物と認められなければ、エンジニア就業の在留資格は得られない」ということです。
そのため、この手続きでは、人材の資質を証明する書類や、その人材を雇用する会社の業務内容・経営状況などを証明する書類などの提出が求められます。

会社の業務内容やその人材にしてもらう仕事内容と、人材の資質が食い違っている場合には申請の審査は通りません。また、会社の経営状況を証明する書類の内容から「その外国人を安定して雇用し続けることができない」と判断されたような場合にも、申請は不許可となります。
さらに、外国人材の給料が、その会社で日本人社員に支払っている給料と同等額以上であることも条件となっているため、この条件を満たしていない申請は不許可となります。

在留資格取得/在留資格認定証明書の交付申請にあたり必要となる書類

  • 在留資格認定証明書(COE)交付申請書
  • 雇用契約書(オファーレター) -日本語版(報酬額を含め労働条件が明記されたもの)
  • 受入企業のカテゴリー(企業規模等)を証明する文書(前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し)、決算報告書・登記簿謄本等)
  • 採用・招へい理由書・職務内容説明書
  • 申請者(=人材)の学業修了証明書・卒業証明書・履歴書/職歴書等 -日本語版
  • 申請者の顔写真(縦4cm×横3cm)
  • 返信用封筒(宛先を明記して切手を貼り付けたもの)
  • ※個別状況により提出を求められる書類が異なってきます。

申請にあたっては、受け入れる企業が代理申請するのが一般的です。申請の際は、必要事項を記入した「在留資格認定証明書(COE)交付申請書」を提出しますが、この書類のフォーマットは、出入国在留管理局公式サイト www.moj.go.jp/isa/ からダウンロードが可能です。

これらの書類を整えた上で、外国人本人が住む居住予定地か、雇用先企業の所在地を管轄する地方出入国在留管理局(※)に提出して申請し、審査を委ねます。企業の規模(入管法で分類されるカテゴリーの違い)や時期によって期間は異なりますが、通常、審査には1~3ヶ月の時間が必要となります。

※地方出入国在留管理局の管轄区分については、こちら をご参照ください。

審査が済んで、申請した在留資格が認定されると、「在留資格認定証明書(COE)」が、返信用封筒で申請した受け入れ企業へ送付されます。
出入国在留管理局では最近、オンラインでの申請も受け付けており、その場合には郵送でなくデータ送付で証明書を受け取ることができます。

3.ビザ(査証)の取得

在留資格認定証明書(COE)が発行されたら、原本を採用予定の外国人に送付します。在留資格認定証明書の有効期間は「発行後から3か月間」で、その期間を過ぎると失効してしまうので注意してください。

受領した外国人内定者はそれを持参し、ビザ(査証)の申請書なども整えたうえで現地の日本大使館または領事館へ行き、ビザ(査証)の発給を申請します(※)。
※大使館・領事館でなく公的に認められた代理機関が仲介する場合もあります。

ビザ(査証)は、外国人が日本の空港等に到着して入国審査を受ける際に必要となる“通行証”ともいうべきものです。(在留資格のことを示す「就労ビザ」という通称と混同しないようにしてください)。「在留資格認定証明書(COE)」を手にすることが出来ても、査証を取得しなければ、外国人は日本に入国することはできません。

条件を満たした人物が「在留資格認定証明書」を持参のうえで、現地の日本大使館もしくは領事館で申請を行えば、ビザ(査証)の発給は数日程度で完了します。こちらは申請を行う国や申請時期にも異なるのであらかじめ現地の日本大使館もしくは領事館へ確認をしておきましょう。休館日となる日もあるので事前に調べておくことが必要です。

また、ビザ(査証)の有効期間も「発給後3カ月以内」となっており、この期間内に日本へ渡航しなければ無効となるので注意しましょう。

4.入国/在留カード発行

在留資格認定証明書」と「ビザ(査証)」が発給されたら、外国人エンジニアはいよいよ日本への渡航が可能となります。
空港や海港に到着し、そこでの入国審査で審査官にビザ(査証)旅券(パスポート)を提示し、問題がなければ入国(上陸)を許可されます。

日本の主要空港(※)から入国した外国人には、その際に「在留カード」が交付されます。
主要空港以外から入国した場合には、パスポートに上陸許可の証印が押され,その近くに「在留カードを後日交付する」旨の記載が入り、住居地の届出をした後に、当該の居住地に『在留カード』が送付されることとなります。

※主要空港とは:新千歳空港,成田空港,羽田空港,中部空港,関西空港,広島空港および福岡空港の7空港。(2023年10月現在)

在留カードには、氏名、生年月日、性別、国籍・地域、住居地、在留資格、在留期間、就労の可否など、出入国在留管理庁長官が把握する情報の重要部分が記載されており、対象者が16歳以上の場合には顔写真も表示されます。
在留カードは、外国人が日本での居住地域で住民登録をする際にも必要となります。

海外の外国人エンジニアを採用する企業が準備する書類

採用した外国人が在留資格を取得するためには、前述の通り、当人の審査と同時に、受け入れ先が適切な企業であるかという双方の審査が行われます。ここでは在留資格申請に必要となる、企業が準備するべき書類を、改めて詳しくご説明します。

1.雇用契約書・採用理由書

前述の通り、在留資格取得のためには、まず雇用契約が締結されていることが必須条件となります。雇用契約書内に関しては、給与部分もチェックされます。同企業内で就労する日本人社員の給与水準との間に差を設けると、採用が許可されなくなりますので、ご注意ください。

また、「この会社で、なぜこの外国人材を採用する必要があるのか」といった採用の必要性や採用後にどのような職務を担当させるのかについても、詳細に説明する文書が必要とされる場合もあります。

2.招へい理由書

招へい理由書はビザ(査証)申請人(=海外から日本へ来たい人)を日本に入国させる理由を、雇用主が日本国大使館や領事館に伝える書類です。採用した外国人の入国予定日や、入社後に携わる業務内容、企業の規模・事業内容などを記載します。

在留資格取得の際の採用理由書に似た内容となり、入管法の規定で必須とされる書類ではありませんが、ビザ(査証)の発給が不許可となる可能性を極力下げ、外国人材の入国をよりスムーズに進めるために有効な書類です。

3.企業規模によって異なる企業証明書

企業の事業や財務状況を説明する書類の提出も求められ、それは企業の規模(入管法で分類されるカテゴリーの違い)によって異なってきます。
上場企業や地方公共団体の場合は「四季報の写し」や「上場を証明する文書」、未上場企業の場合は「前年分の職員給与所得源泉徴収票など、法定調書合計表の写し」、そして設立から数年程度の新興企業の場合は「登記事項説明書」や「事業計画書」などの提出が求められます。

※必要書類情報出典:出入国在留管理庁『在留資格「技術・人文知識・国際業務」

海外から外国人インターン生を呼び寄せる際のフローと注意点

日本にいる留学生でなく、海外に住む学生をインターン生として呼び寄せるためには、正社員を雇用する場合と同様に、入国に関する手続きを踏まなくてはなりません。

インターンを受け入れる企業がまず初めにすべきことは、海外の大学とインターシップ契約を結ぶことです。しかもそのうえで、
(1)対象となる学生が通信制の学生でなく、現役大学生であること
(2)その大学がインターンが単位に繋がる制度を導入している大学であること
(3)そして専攻科目と就労内容に関連がある
…という条件のクリアが必須です。

インターン中、報酬が発生するかしないかにより手続きの内容は変わります。具体的には、学生に取得してもらう在留資格が異なってきます。次の表に整理しました。

報酬あり 期間が1年以内(一度帰国すれば、最大1年間延長可能) 特定活動ビザ 1.インターン生は大学に推薦状や単位取得証明書など、いくつかの資料を用意してもらう。
2.企業側は事前に出入国在留管理庁から『資格外活動許可』を受ける。『在留資格認定証明書(COE)』の交付を申請する。
報酬なし 期間が90日以内 短期滞在ビザ 1.報酬ありの1と同じ
2.企業側が『在留資格認定証明書(COE)』の交付を申請する。
期間が90日を超える 文化活動ビザ 1.報酬ありの1と同じ
2.企業側が『在留資格認定証明書(COE)』の交付を申請する。

いずれの場合も、受け入れ企業が手続きを進めて「在留資格認定証明書(COE)」の交付を申請し、その後、学生がビザ(査証)の発給を申請するという手続きフローは、インターンの場合も同じです。そして、上記表の通り、報酬の有無によって取得する在留資格が異なってきます。
在留資格認定証明書(COE)の発行には、インターン学生の側も書類をきちんと用意しておくほか、企業側が受け入れや指導体制をきちんと整えておく必要があることは言うまでもありません。

さらに、インターン生が日本に到着した後も、企業はその滞在をサポートし続けることが望ましいところです。これには住居の手配や生活のアドバイス、日常生活でのサポート、業務上の指導やトレーニングなどが含まれます。インターンプログラム全体が円滑に進行するためには、企業とインターン生の間でのコミュニケーションやフィードバックが重要だということになります。インターン生が日本でのキャリアを築いていくための支援を丁寧にしてあげるべきでしょう。

まとめ

海外に住んでいて、まだ日本へ入国をしていない外国人エンジニアを、日本企業の社員として採用するためには、さまざまな過程があることがお判りいただけたかと思います。

そのなかでもとくに重要となってくるのが「在留資格(通称:就労ビザ)」の取得でした。エンジニア職の場合は[技術・人文知識・国際業務]という種類の在留資格の取得が必須で、これを取らないと在留資格認定証明書(COE)が交付されず、その証明書がないと、外国人が空港などから日本へ入国する際に必要なビザ(査証)も発給されず、つまりはその外国人が日本に入ってくることができない…というものでした。
また、こうした必要な書面が交付・発給されるには、数ヶ月単位のリードタイムがかかるため、外国人材に入社してほしい日程から逆算して、採用スケジュール管理をする必要があることも留意すべき重要ポイントです。

学歴の証明書や、職歴を証明する書類など、外国人本人が用意すべき書類もたくさん必要ですし、受け入れ企業側も “会社としての適性さ” を出入国在留管理局に認識させて審査をクリアするために、多岐に渡る書類を用意する必要があります。
すべてについて抜け・漏れが無いように整えるのは相応に手間とエネルギーが必要となりますが、一足飛びに全てを処理しようとせず、堅実に段階を踏んでいくことが成功へのカギとなります。 また、こうした業務に慣れている専門エージェント(外国人採用に長けた人材紹介会社等)の協力を得るのも良い選択かと思います。

【当サイト監修・運営】"外国人エンジニア採用専門"Zenkenダイバーシティ事業部とは

「外国人採用ははじめて」の企業様でも、高度グローバルエンジニアが採用できます。

「"真に優秀"な海外IT人材紹介サービス」を提供している、Zenkenダイバーシティ事業部。
世界の中でも極めて優秀と言われる、インドのトップレベル工科大学学内にキャリアセンターを設置し、高度グローバルエンジニアを直接採用できるというスキームを保有しています。
さらに、選考から採用、入社前の語学教育、ビザや住居支援、定着フォローまで、一気通貫でのきめ細かなサポートを提供。はじめて外国人採用に挑戦される企業様でも、安心してお任せいただけます。

CHECK【当サイト監修!】「外国人採用のプロ集団」Zenkenダイバーシティ事業部とは?
CONTENTS#記事一覧
Share
share
このエントリーをはてなブックマークに追加
Twitter
Facebook