我が社の外国人エンジニア採用事情「Zenken eマーケティング事業本部」
Zenkenでの外国人採用についてインタビュー
外国人採用の利点は?
まず、即戦力としての人員が確保されることが挙げられますね。
ITエンジニアとしてのスキルは現役で働いている日本人社員に勝るとも劣らないレベルで、現状、日々の業務遂行に関しては何ら問題はありません。入社5年目になる外国人社員の一人は、PHPやMySQLなどの言語を高いレベルで使いこなして、現在WEBアプリケーションの開発などに深く携わっており、リードエンジニアとして活躍してくれています。
仕事に対する文化や考え方についてはいかがでしたか?
性格や文化、仕事に対する考え方の違いはそれほど気にしたことはありません。「この国の人だからとくにこういう国民性がある」などということはなく、「人による」というのが正直なところですね。
むしろ、外国人エンジニアを採用してから、私たち日本人の社員が業務のなかで伝えるべきことを充分に伝えていなかったこと、社員同士のコミュニケーションが雑だったということに気付かされました。
もともと社員のコミュニケーションが不十分だったということでしょうか?
チームで仕事をするうえで、お互いに言葉にしていない部分を相手の判断に委ね、なあなあにしてしまっていたのではないかということです。「空気を読む」「行間を読む」「遠まわしに言う」などなど、日本にはハッキリと真意を伝えず、言葉数の少ない意思疎通をする文化が多くありますが、これらは開発の仕事においてはNGであると断言できます。常日頃から意識していたはずですが、思っていた以上に、ハッキリしない表現でモノを伝えていたことを実感しました。
外国人社員と働くことで意識が変わりましたか?
外国人にとっては、「言わなくてもわかるだろう」という曖昧な指示、内容のハッキリしない伝達がストレスにつながってしまいます。普段からそういったコミュニケーションを減らしていこう!という意識の向上こそが、一番の利点であったかもしれませんね。
内定までの実際の流れは?
外国人採用だからといって、何か特別なフローがあるわけではありません。もちろん多少アプローチの方法を変えたり、在留資格やビザの問題などはありますが、採用活動の流れそのものは、国内での一般的なものとさほど変わらないと思います。
では、就職サイトなどを利用したのですか?
いえ、日本ではまだ馴染みが薄い方法かもしれませんが、「ダイレクトリクルーティング」を積極的に行っていました。現地の大学へ直接出向いていって会社説明会を開き、業務内容に興味を示してくれた学生と直接コミュニケーションを取っていくというスタイルです。
合理的に感じますが、感触はいかがでしたか?
そうですね、現場の熱量や学生の考えていることが直接伝わってくるので、我々の方も思わず力が入ります。
Zenkenでは「ダイバーシティ事業部」という部署が外国人採用のパイプとノウハウを高いレベルで確立してきており、ITエンジニアスキルの高いインドの学生に対して、積極的にアプローチできる仕組みを構築しています。そうしたことも、外国人採用に有利な点として活きてくるのではないかと思います。
直面した問題は?
いちばん気にするようになったのは、「完了の定義」を明確にすることです。外国人社員には曖昧な言葉だと伝わりにくいため、はっきりと、満たしてほしいことを確実に伝えて「完了」を定義するようにしました。何をどこまでやれば「完了」なのか、そして「なぜ」やるのか、そこまでしっかりと伝えることの重要性に直面しています。
また、当たり前といえばそうですが、言語の問題もあります。コミュニケーションエラーが起こり、業務を理解させるのに時間がかかることも想定し、対処してきました。
どのように対処されたのですか?
弊社では、入社した外国人社員に対し、「社内ではどんなときも日本語を使う」という厳しいルールを定めました。すべての業務で日本語の使用を徹底させ、外国人同士の会話も日本語で行い、その会話を日本人社員が聞いて、内容に間違いがある時はすぐに正すことができるように整えたのです。そして、日本人社員が外国人に対して話をする場合は、できるだけシンプルな単語を選び、相手が理解しているか確認をとりながら話を進めるように心がけています。
外国人採用のプロフェッショナル・Zenkenダイバーシティ事業部が担う役割へ
これまでのエンジニア採用は、日本人エンジニアの採用がメインに考えられてきました。しかし昨今はIT市場でのエンジニア不足が深刻化しており、中小企業ばかりか、大企業でも、思うように採用ができていない状況。対象を外国人に広げて採用する方針に切り替える企業も多くなっている中で、ITスキルの高い学生を多く擁するインドが注目されています。
それに先立って、Zenkenダイバーシティ事業部では、インド屈指のIT先進都市・ベンガルールの大学と提携、優秀な学生たちに、就職先としての日本企業を紹介する事業を進めています。
この事業は、今後の日本の人材不足問題解決のためにも、そしてZenkenという会社自体にとっても、大きな意味と意義をもつものであると感じています。