SRE(Site Reliability Engineer)の採用方法
SRE(Site Reliability Engineer)の採用に役立つ情報を徹底リサーチしました。仕事内容、平均給与、採用方法と注意点、面接の質問例、人材育成について紹介します。
SRE(Site Reliability Engineer)とは?
具体的な仕事内容を解説
SRE(Site Reliability Engineer)の仕事は、物理サーバーやクラウド上での負荷監視やリソース管理を行うこと。そもそもSREとは、「サービス向上や可用性およびスケーラビリティ向上を目指すこと」を実現するためにGoogle社が提唱して定着させてきた職種です。
SREの具体的な仕事内容は、インフラ(サーバー、ネットワーク)整備、障害対応、スケールアウト(アップ)、セキュリティ対策用緊急パッチ適用、保守運用の自動化、コード修正など。現場によって担当タスクは幅広く多岐にわたります。プロジェクト全体を見渡し、システムの安定稼働と効率的な運用の貢献を目指すポジションといえます。
厳密なSREの作業範囲は決まっていませんが、インフラエンジニア(サーバー、ネットワーク)の業務を行いつつ、運用保守の作業を自動化。アプリケーションエンジニアの担当業務も一部を受け持つようなイメージです。
物理サーバーはもちろんのこと、クラウド上のサーバーに対しても負荷監視やリソース管理を実施。システムの安定稼働を図る役目も、SREが包括的に担当しています。
採用時の目安にしたい 一般的なSRE(Site Reliability Engineer)の平均給与
- 平均月収:約52万円~
- 平均年収:628万円
- ボーナス:企業による
※平均給与の情報が見当たらなかったので、SREを導入しているFacebook(現Meta)社の平均給与を記載しています。
【参照元:Facebook社員の年収はいくら?ポジション別平均給与データ】参照元URL https://estorypost.com/social-network/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E7%B5%B1%E8%A8%88/facebook-salaly-by-position-glassdoor/
SRE(Site Reliability Engineer)をどうやって探す? 採用手法紹介
SRE(Site Reliability Engineer)の採用には「転職エージェント」を活用するのが良いでしょう。SREはさまざまなタスクを包括的に担当するため、スキルセットで求める内容に注意しなければなりません。インフラ経験、運用経験、開発経験などの幅広いIT分野でのバックグラウンドが必要となるので、一般向け求人広告での掲載は不向きといえます。
低コストで納得のいく人材を探せる成果報酬型の人材紹介サービスを選んで活用するのが良いでしょう。IT業界で良く知られた、IT/WEB系の求人に特化した人材紹介サービス「Green」などでは、サポートチームによるアドバイスを受けることもでき、採用ノウハウが浅い企業でも効果的な採用活動を展開できます。
SREはもともと米国Google社で提唱されたエンジニアの役割なので、実務経験のある海外エンジニアへアプローチするのも良いでしょう。「Bridgers」は海外エンジニアの採用に特化した人材紹介サービスで、優秀な海外エンジニアをマッチングします。
選考・採用時はココをチェック! SRE(Site Reliability Engineer)を採用する際の注意点
SRE(Site Reliability Engineer)はインフラの知識のみならず、多岐に渡った幅広いIT知識が必要です。具体的なスキルセットは配属するポジションや現場によって異なりますが、運用経験だけではなくアプリケーション周りの実務経験もあると良いでしょう。
SREはビジネスモデルを理解した上でプロジェクト全体を見渡し、適切に担当チームへ指示を行います。実際に経験した過去プロジェクトの作業工程やプログラミング実務についても質問してみましょう。
また、システムの自動化を提案する「発想力」とそれを実現できるスキルがあるかどうかも確認します。SREはプログラマー、インフラチームなど、プロジェクトのさまざまなチームと調整する機会が多いので、コミュニケーション力も必要不可欠な要素。プロジェクトマネージメントの経験があるかも確認することも大切です。障害が発生した際も冷静に対処でき、他のチームと協力して対応できる人柄か見極めましょう。
スキルを見極める! SRE(Site Reliability Engineer)採用面接時の質問例
SRE(Site Reliability Engineer)を面接する際に、尋ねておくべきポイントをまとめました。現場で必要なスキルセットがあるか、ヒューマンスキルがあるかチェックしましょう。ぜひ参考にしてください。
- 今までどのような業務を担当しましたか。
- スキルアップに向けて何を行いましたか。
- 将来はどういう自分になりたいですか。(ヘルプデスク、開発系、管理系と思考をチェック)
- 会社に何を求めていますか。
- 仕事で気をつけている点はなんですか。(簡潔に回答できるか)
- 前職の状況から学んだことは何ですか。
- 過去のプロジェクトで一番失敗したと思うのは何でしょうか。(非を認めるか、人の責任にするかチェック)
- 技術や知識を最新に保つために、どのような取り組みをしていますか。
- クライアントからあなたの対応が不満とクレームが入りました。あなたは何を提案しますか。
- チームの一人が障害対応を処理できずに困っています。あなたはどう対処しますか。
回答までに時間がかかる場合や同じプロジェクトの経験ばかりを回答する場合は、「実務経験が浅い」と読み取ってもよいでしょう。既存の常識にとらわれることなく、システムの革新的な改修策を見出して実現していくことが求められるので、柔軟な思考力があるか見極めましょう。
採用後の人材育成・キャリア形成は何をすべき? 一般的なSRE(Site Reliability Engineer)のスキル&キャリアアップとは
人材育成
SREとして担当するシステムの概要説明、ルーティン業務のガイダンスをしっかり引き継ぎましょう。ビジネス課題を説明し、解決するために必要な情報を共有しましょう。
- ビジネスマナー研修
- システムのガイダンス
- 作業マニュアル研修
SRE(Site Reliability Engineer)のスキル
サーバーやネットワークの知識が必要です。アプリケーション周りの知識や経験があると良いでしょう。
- 論理的思考
- コミュニケーション能力
- 仮想化やクラウドの知識
- 基本情報技術者試験
- ITIL(ITサービスマネジメントにおける成功事例資料群)についての知見
- LPIC(Linux技術者の認定資格)
- CCNA(シスコ認定ネットワーク アソシエイト;ネットワークエンジニアの技能認定資格)
SRE(Site Reliability Engineer)のキャリアアップ
このSREとしてキャリアを積む場合だけではなく、マネージメントへのキャリアパスもあります。ログ解析を身につけることで、セキュリティアナリストへの道も。ITコンサルタントやIT営業として活躍することも可能です。
- SREとして経験を積む
- マネージメントの道(プロジェクトマネージャーや管理職)
- 技術スペシャリストの道(セキュリティ)
- IT基盤コンサルタントの道(サーバー、データ)
- IT営業
SRE(Site Reliability Engineer)の採用方法 まとめ
SRE(Site Reliability Engineer)を採用する際は、担当業務に必要なIT知識や実務経験がどの程度あるか確認します。過去のプロジェクト経験で、担当した作業工程や改善事例を具体的に聞きましょう。
安定したシステム稼働の実現に対し、どのような対処を提案するか質問し、発想力に魅力を感じるかもポイント。SERはさまざまなチームと協力するので、対人スキルやビジネスマナーも望ましいところです。